「獲得したい!」と思うこと
ビッグマウスと呼ばれる人達
人の気持ちや言葉、考え方にはある種の力があり、昔から日本ではよい言葉を口にするとよいことが起こり、悪い言葉を口にすると災いが起こるという言霊信仰という習わしがありました。
今でも高齢者や地域によっては悪い言葉の場合は言葉や漢字を置き換えたりして使っており、縁起がよいようにとフグをフクと呼んだり、漢字の腐るではなく富という文字を当てて豆腐を豆富と書くといったことが少なくありません。
トップアスリートにビッグマウスと呼ばれる人達が多いのは、自分自身にできると言い聞かせているからです。
はたから見ると自信満々なところが自意識過剰に思えて、謙虚さを美徳とする日本人の感覚からバッシングを浴びることが多いのですが、彼らは他の人に対して物を言う時、その影響を最も受けるのは自分自身であることを知っているのです。
だからこそ世界一になるとか金メダルを取る、あるいは自分は絶対に負けないといったことをしばしば口にします。
こうした言霊信仰やアスリートのビッグマウスの話が、なぜ獲得系のテレアポの話につながるのかというと、獲得系テレアポにとって重要なことは契約を獲得しなければ意味がないからです。
獲得するためには誰よりも獲得したいという強い思いが必要で、この強い思いがなければおよそ成功はおぼつかないでしょう。
特別な付加価値
何としても電話のつながったお客様から「契約をいただきたい」とか、「注文しますと言ってもらいたい」という気持ちでかけた場合と、「どうせダメだろうけれどとりあえず電話をしてみないと始まらないしなあ」と思いながら電話を掛けるのとでは、最初から勝負は決まったも同然です。
意気込みが伝わってくる電話と何となくかけてきた感が感じられる電話は、たとえ電話口からであっても相手にしっかりと伝わってしまいます。
何となくかけてきた電話に付き合っていられるほど、暇をもてあましている人は多くありませんので、たいていは結構ですといった具合に、話を聞かれる前に切られてしまいます。
何としても獲得してみせるぞという固い決意が成果につながることを考えると、自分はできると自らに言い聞かせて、獲得したいではなく自分にはできると考えるのもおすすめです。
もう一つはお客さんからの注文を取るために頑張れる要素が職場にあるかを、しっかりと確認することが大事です。
人は何らかの特別な付加価値があるとき、そうでない場合に比べて頑張れるからです。
1時間あたりの時給が1000円のときに、今日は頑張っていつもよりも10件多くの電話を掛ければ、1日当たりの時給が1500円になりますよと言われたら、誰もがそれならばいつもより10件多くの電話をかけて時給を1500円に引き上げようと考えるでしょう。
このモチベーションを引き出す制度やシステムが勤務先にあるかどうかも、獲得したいという気持ちになれるかどうかを大きく左右します。
モチベーションを高めるためにはインセンティブ制度
例えば、美容外科クリニックの看護師というのは、一般の医療機関に勤務する看護師よりも数十万円ほど多くの月給をもらえることで知られていますが、これはインセンティブという制度があるからです。
インセンティブとは頑張った分に応じて得られる歩合給や報酬で、自ら見つけてきた患者さんが美容外科手術を行った場合にそのうちのいくらかをもらえるという仕組みです。
美容外科における施術は全額自己負担の自由診療になりますので、インセンティブの額もぐんと大きくなるわけです。
総合商社や外資系企業でもインセンティブ制度は当たり前のように採り入れられており、能力のある人がどんどん稼げるようになっています。
年功序列で順番に職位があがり、給料が増える終身雇用制度が長く続いた日本では決められた月給や時間給とは別に、頑張りが評価されてもらえるお金があるという感覚がなかっただけに、モチベーションを高めるためにはインセンティブ制度を導入しているコールセンターを選ぶことも重要なポイントです。
能力を開花させてどんどん契約を取り付けられるようになれば、それに見合ってインセンティブによってもらえるお金も右肩上がりに増えていきます。
増えれば増えるほど自分自身のテレアポ技術に自信が持てるようになりますので、その結果に付随するかのように給料や時給といった、あらかじめこれだけはもらえますという収入の他にボーナス的なお金が手に入るのですから、これがお客さんをつかまえたいという思いに拍車をかけることは間違いありません。
現時点で高い能力を発揮してくれる人を評価する時代へ
インセンティブ制度がない場合には、能力を評価してくれるコールセンターかどうかを見極めるといいでしょう。
能力を評価する同じコールセンターなら、同じ職場内に時給1000円の人もいれば2000円の人もいるといった具合になります。
同じ仕事を同じ時間だけこなしているのに、1000円もの差があるなんてずるいと思うのは能力のない人からの視点であり、能力のある人から見ると逆に同じ1000円の時給でどんどん契約を取っていく自分の仕事ぶりに対して不満を抱くはずです。
1時間の間にまったく契約が取れない人と同じ時間給だと、やっていられないということになるでしょう。
今や大企業も能力至上主義へと変わり、年齢やこれまでの経験に関係なく、現時点で高い能力を発揮してくれる人を評価しようという考えに変わりました。
テレフォンアポインターの仕事に関しても、とりわけ獲得系は獲得できてこそ業績につながるのですから、契約件数が多い人と少ない人で評価が変わるのは当然です。
高い評価の人はその能力を認められる資格があり、その評価をもっともわかりやすい形で表すのは時間給雇用であれば1時間あたりの時給金額ですし、月給であれば基本給のアップやプラスアルファの手当支給といったあたりになります。
仕事をするにあたって最大のモチベーションとなるのは、やはり何といってもお給料です。
好きなことを仕事にできて、仕事は自分の楽しみであり趣味の延長のようなものだからまったく苦にならないという幸せな人はほんの一握りでしょう。
苦労や苦痛を伴うのが仕事だけに、モチベーションを維持するだけでなくアップさせるには収入が増える要素は欠かせません。
時間帯によって獲得の難易度が全然違う
社会人として働いている人達がターゲットの場合
世の中の人はすべて、それぞれが自分の立場に見合った何らかの役割を担って毎日を生きています。
男性のほとんどが、男の役割は仕事をする事という人類が誕生したときに備え付けられた本能に従って何らかの仕事に就いています。
昨今は、女性も男性と同様に大学を卒業して就職するにあたって、男性と同等の立場で働く総合職として入社するようになりました。
これらの人達は男女の別なく、朝早くから夜遅くまで会社で仕事をしているでしょう。
こうした社会人として働いている人達をターゲットにして電話をかける場合、平日の昼間につながることはほとんどありません。
また、最近の若者の傾向として特に一人暮らしの人は固定電話を持たないという選択をしている人も多く、そもそも住んでいる場所に電話をかける事すらむずかしくなってきているのです。
仮に固定電話があったとしても、平日の朝から夜まで働いている人に電話をしてもつながらないのは明らかで、これらの人達を昼間の電話のターゲットにするのは不向きです。
土日祝日といった休みであろうと思われる曜日を狙わないと、電話に出てもらうことすらかないません。
とはいえ、これらの年代で独身の人達は比較的自由に使えるお金をたくさん持っていることから、興味を持てば購入してくれる層であるのが最大の特徴です。
そのため、土日祝日や仕事を終えて帰宅しているであろう時間帯で、まだ電話をかけても非常識と思われない午後8時までに電話をすると、つかまえることが出来る可能性が高くなります。
主婦層がターゲットの場合
逆に昼間は比較的時間に余裕があるという専業主婦や、第一線を退いて今は年金暮らしというお年寄りがターゲットとなりそうな商品やサービスの案内をするのであれば、平日や土日祝日に関係なく電話に出てくれる可能性が高くなります。
ただし、専業主婦なら朝から掃除洗濯をしているときの電話はうっとうしがられますし、お年寄りは午前中に医者通いをしていることが多いために電話をしても留守だったということがあります。
これらの普段は家にいるという人達をターゲットにするならば、主婦層なら家事がひと段落する時間帯か、お年寄りも午前中の診療を終えて帰宅して昼食後はのんびりしている午後の3時頃にアプローチしてみるなど、時間帯によって獲得できる確率は大きく異なります。
どれだけ高い能力を持っていたとしてもテレフォンアポインターという仕事柄、電話に出てもらえないことには獲得にはつながりませんので、どんな人達をターゲットとした商品やサービスを取り扱っているかによって、勤務時間を合わせることが大きな差を生むようになるのは間違いないでしょう。
様々なターゲット層で成果を出す為には?
時間帯によってターゲットを変える
仕事に入る時間や曜日を自由に決められることが多いコールセンターは、場合によっては24時間受付というところもあります。
休前日なら夜間の電話にも抵抗なく出るという若い世代にアプローチするならば、23時頃まで勤務できるように逆算で夕方から入り、夕方から電話をかけても失礼に当たらない20時頃までは家庭の主婦や高齢者世帯に電話をし、20時以降は仕事を終えて一息ついているバリバリ働く層にアプローチすることで、まんべんなくターゲットの幅を広げることができそうです。
主婦女性が家事の合間にパートで仕事に出るときには、たいていは家族が会社や学校に行っていて家にいない時間帯に自分も働きに出ることがほとんどのため、朝から夕方までという勤務になりますが、専業主婦が少なくなり、誰もがせめてパートで収入を得たいと考えて外に出て働いていることを考えると、コールセンターで勤務をしている専業主婦女性ほど主婦女性をつかまえるにしても、昼間は自分と同じように働きに行っていてむずかしいことがよく理解できることでしょう。
家庭と仕事の両立を図りながら働く主婦女性の場合、勤務時間帯に家にいる人が少ないのは明らかですので、獲得件数の伸び悩みはいわば前もって分かっている状況と言えます。
いろいろな時間や曜日にシフトを調整する
これを打開して獲得するには高齢者が興味を持ちそうな商品を扱うコールセンターを選び、昼間家にいることが多い高齢者を中心にテレアポの仕事をするのがベストです。
高齢者は家に電話は必須と考えていますので、固定電話にかけられる件数が多いのはメリットですが、近年増えてきたナンバーディスプレイ表示によって電話に出てもらえないケースも増えてきていることを思うと、高齢者向けテレアポは時間帯は合っても、獲得につながるかはやはり能力次第といった様相を呈してきています。
自由にシフトを組むことが出来る人なら、いろいろな時間や曜日に入ってみることによってどこが最も効果的に接触できるかをしばらく探ってみるのもおすすめです。
実際にアプローチしながら時間帯ごとに男性と女性のどちらに多く接触できたかや、年代はどうだったかなどを控えながら電話をかけていくと、この時間帯には男性がつかまりやすいとか、女性がつかまりやすいのはいつかといったことが見えてきます。
結果を分析して傾向を見極める
ひたすら電話をかけ続ける作戦で推し進めるのが性に合っているという人は、自分自身がやりやすい方法でアプローチするといいでしょうが、その結果を分析して傾向を見極めてから電話を掛けるようにした方が成果に結び付く可能性が高いのは明らかです。
せっかくの労力はメモを取って集計し、分析して役立てないともったいないと言えます。
稼げない時間帯でコールセンターに勤務せざるを得ない人は、獲得件数に関係なく時間給がきちんと支払われるところで働くことが大事ですし、自由にシフトに入れる人はさまざまな分析から電話に出てもらいやすい時間に入って成果をあげられる可能性が高いとあって、インセンティブ制度や能力評価制度を重視しているコールセンターを選ぶことによって効率よく仕事をすることにつながるでしょう。
時給や収入にも関係してくることですが、時間帯によって難易度が変わるのが、テレアポで契約を勝ち取るという仕事の最大の特徴であると覚えておくことは不可欠です。
自分が入れる時間帯に電話がつながりやすく、購入意欲をそそられる対象が多いかどうかもまた、時間帯による難易度に大きく影響してきます。
見込作りを軽視するべからず
改めてかけ直してよい時間帯を聞いておく
獲得系テレフォンアポインターの仕事では、見込とよばれる作業があります。
再架電の作業のことで、改めてもう一度電話をかけ直すということです。
見込が重要なのは、もう一度電話をかけるチャンスが与えられるというところにあります。
電話によるセールスや勧誘の多くが、セールスだと分かった時点で電話をきられてしまうという宿命を持っていますので、もう一度電話をかけるチャンスが与えられるというのは非常にラッキーなことなのです。
見込みには2つの種類があり、ひとつはターゲットとする相手が不在で家族が代わりに電話に出たために改めて掛け直すチャンスが与えられるケースと、ターゲットと接触することができたものの時間がなかったり、急な来客が来たりして話を最後まで聞いてもらえなかったというケースです。
家族が代わりに出て、何時ごろなら帰ってきていますと言ってくれたとしたら、家族は電話に対して好感を持ってくれたか、あるいは特に何も敬遠する要素がなかったと考えられます。
また、本人への取次を日常的に行っている家庭であると推測できるでしょう。
この場合、20時頃なら帰っていますと言われたら、20時に電話をすることでかかってきたと相手に分かってもらえますので、時間厳守が基本です。
その上で、改めてかけ直した電話に出てもらったお礼をまず述べれば、ターゲットとするキーマンだけでなく、電話があったことを取り次いでくれた家族にも好印象を与えることができるでしょう。
話を聞いてくれていたけれど時間がなかったり、来客やその他の用事で電話を続けることができなかったキーマンは、不在だった場合よりも獲得につながりやすいと言えます。
そもそも話そのものをしていたのが何らかの理由でできなくなったのですから、相手も興味を持ってくれていたと考えられるためです。
電話を切られる前に、改めてかけ直してよい時間帯を聞いておくことを忘れないのが、見込作りの大事なポイントで、獲得系テレフォンアポインターの仕事においては欠かせない行動です。
キーマンがセールスをどう捉えるを見極める
この見込作りは昼間は家にいない可能性が高い人をつかまえるために行うことで、実際にターゲットと電話で話せた時に獲得につながることが多いのも特徴となっています。
昼間のうちに電話をかければ、会社に行っていますとか仕事で家にいませんと言われるのは分かっているので、では何時ごろお帰りになりますかといった具合に、家にいる時間を確実に聞き出すことが出来るからです。
この見込のリストを作っておくことによって、確実に家にいると思われる時間帯にキーマンと接触できます。
昼間はつかまらないから何度電話をかけても成果に結び付かないと諦めている人は、この見込作りの意味をしっかり理解しているとは言えません。
見込作りがきちんとできていれば、仮に一度目にかけた時にはつかまらなくてもいつなら話ができるかが分かるのですから、無駄になるかどうかは自分次第です。
見込作りをするメリットのもう一つに、本人に接触する前に家族がセールスの電話をどうとらえているかが分かるという点が挙げられます。
どんな電話も家族には一切つながないというスタンスであれば、帰宅時間がいつごろになるかを教えてくれることはないでしょう。
さらには本人がいるいないにかかわらず、一切買う気はないから二度とかけてこないでほしいと言われるかもしれません。
そうなるとキーマンそのものも電話に出ない可能性が高いことから、より話を聞いてくれる可能性が高いターゲットに移った方が獲得につながる可能性も高まります。
見込作りは一度かけてまた再びかけなければならない再架電だけに、これが面倒と考えているテレフォンアポインターが少なくありません。
けれど、実際のところ稼いでいるテレフォンアポインターは見込作りをむしろ重視し、これは手ごたえがありそうだというところへ確実につながるように電話をしているため、成果に結び付きやすいのです。
面倒だからという理由で見込作りをしていないとすれば、見込とはどういうことなのかや見込が発生した場合にどうすべきかを、再度見直した方がいいでしょう。
見込作りを軽視するべからずというのは、テレフォンアポインターにとって頭の中に叩き込んでおかなければならない鉄則です。
キーマンの人間の心理をうまく活用
見込作りがうまくできるようになってくると成果が変わってくるもう一つの理由が、一度かけてきてくれた相手に対して電話に出ることができなかったという、いわゆる申し訳ないという気持ちが無意識のうちにキーマンの中に生まれることにあります。
中には電話してくれたのに出られなくて悪かったと言ってくれる人もいるくらいですから、キーマンとの距離が近づくのは明白です。
この距離感の近さが獲得につながる可能性を高めてくれるので、能力のあるテレフォンアポインターほど見込作りを大事にしているというわけなのです。
初めて話す相手には誰もが緊張しますし、誰からかかってきたかが分かるまでは電話を取った時に人は無意識に緊張しています。
見込作りをしておけばかけるべき時間帯もある程度絞られてきますので、その時間帯に電話をすることですぐにわかってもらえ、すんなりと抵抗なく話を進めることが出来るという人間の心理をうまく活用できるのが、見込を活かす手法です。
再び電話をするにあたっては具体的に電話をする時間を指定して尋ねるのがよく、午後8時頃ならご在宅ですかと尋ねるのが正解です。
いつごろお帰りですかと聞けば、分かりませんと答えられるのがおちですので、そこで午後8時頃ならどうですかと尋ねることになります。
代わりに電話を取った家族から、その頃ならいますという返事が返ってきた場合、最初に尋ねたいつごろお帰りですかの質問は余計だったことが分かります。
あれこれと家族に聞いているとそのうちに面倒くさがられてしまい、分からないからと切られてしまいます。
こうなるとキーマンとの接触が困難になり、見込作りの大事な1件を失うことになりますので、質問は必ずイエスかノーかで答えられるように常に主導権を握った聞き方で尋ねるのがコツです。
これなら相手も、その時間ならいますと答えられるからです。
何を言ったかよりも、どうしゃべったかが重要
まず最初にどうしゃべり始めるかが非常に大事
最近はナンバーディスプレイ表示によって、あらかじめ電話機に登録した相手は名前が出るのに対し、登録されていない場合は番号が表示されるようになりました。
迷惑なセールスの電話に出たくないという人や、知り合い以外からかかってきたら一切出ないという人も多いことから、ナンバーディスプレイを利用している電話機を用いている家庭が半数以上と考えておく必要があります。
電話は相手の顔が見えないだけに、何かをしながら話すという人もたくさんいますが、実際には声だけのやり取りになると相手がそれだけに向き合っているのか、それとも話しながら何か別のことをしているのかが逆によく分かるのです。
これはテレフォンアポインターとして常に心がけておくべきことで、特に獲得系のテレフォンアポインターにとっては何かをしながらついでに電話をしているなと思われてしまえば、それでもう一巻の終わりです。
さらにかかってきた電話を受けた人は相手が何を話すのかという内容もさることながら、かけてきた人の声や話し方に意識を向ける傾向が強いのが特徴です。
商品の購入やサービス利用の案内については、これがセールスポイントという要素が決まっているとあって、たいていはこれを話してくださいといったマニュアルが作られています。
これを元に話すわけですが、ここまで聞いてもらうにはまず最初にどうしゃべり始めるかが非常に大事なのです。
喋り方のスキル・テクニック
宇宙に存在する物質はすべて波動を発しており、共鳴するものもあれば反発するものもあります。
昔から類は友を呼ぶと呼ばれますが、これは物理学的に言えば同じ波動を持つ者同士が引かれ合って起こる現象のことです。
これと同じことがテレアポにも当てはまり、話を始めた瞬間から何となく嫌な感じがすると思われてしまうとほぼ間違いなく早々に電話を切ろうとされますし、場合によっては有無を言わさぬ断りの言葉と共に切られてしまうこともしばしばです。
電話の礼儀として自分が誰かを明かすのはもちろんですが、その後すぐにマニュアルの通りに滔々と話し出すのはよくありません。
相手の都合をまったく聞かずに話し始めたことにたいして、殆どの人は不快感を感じ、中には立腹することも少なくないからです。
「少しの時間だけいただいてよろしいでしょうか?」とか、「今、お時間いただいても大丈夫ですか?」といった具合に、相手を尊重することでいきなり電話を切られるという事態を防ぐことにつながります。
モゴモゴせずに、ハッキリと!
どう話したかが重要という点については、声が小さくて聞き取りにくかったり何を言っているのかよく分からないもごもごとした話し方が、相手に非常に不快感を与えるというところにあります。
普段の会話でもそうですが、声が小さいとしばしば聞き直すことになりますし、もごもごと話されるともっとはっきり話してくれればいいのにと思ってしまうでしょう。
これがどこの誰と名乗ったものの、そもそも知らない相手からの電話だとなればなおさら、こんな不快な電話に長く付き合っていられないということになってしまいます。
人は無意識に自分に似た人に好感を抱くというのも特徴ですので、電話に出た人の口調が明るければ自分もそれに合わせて明るく話したり、はきはきとした人なら同じようにするのがポイントです。
電話での語り口調は基本的にはっきりと話すことが不可欠ですので、それに加えて相手の雰囲気を瞬時につかみ取り、相手に合わせた話し方をすることが成果につながってくるということに、成果が上がらないと悩んでいるテレフォンアポインターは気づいていません。
相手に合わせたトーンや明るさ
どう話すかという重要性については、相手に合わせたトーンや明るさで話すことの他にも話し方に注意が必要です。
いくら明るい声を出したとしてもマニュアルを読んでいることが丸わかりの平坦な調子では、相手をイライラさせるのは時間の問題です。
それというのも、平坦な話し言葉というのは重要な点が何かをつかみづらく、何を言っているのかよく分からないという気にさせるからです。
メリハリのある話し方で教えてくれる先生の授業では眠くならないのに対し、平坦で抑揚のない一本調子の先生の授業では居眠りする生徒が続出するという、誰もが学生時代に経験したことに合致します。
学生時代だけでなく、延々と続く単調な話し言葉で行われる会議などでも眠気を誘われたことがある人は多いでしょう。
電話では眠気を誘うのではなくてイライラを誘うことになるのが一番の違いですが、この点からもどのように話すかが非常に重要であることが、何か違うことに置き換えて例えてみるとよく理解できるところです。
”会話の間”の取り方
相手に話を聞いてもいいと思わせることができたら、次に重要なのが話をするうえでの間の取り方です。
話をしていると何となく話の間の取り方がどうも合わないと感じる人がいて、お互いに話しだすタイミングが一緒になってしまい、話の出だしがかぶってしまったり、逆にまだ
話があるのかなと待っていたらもう終わりだったりといった具合です。
上手に間を取るにはある程度相手と話をしてからでないと分からないのがむずかしいところですが、これを素早く見極められるかどうかが成果につながる要素です。
相手に主導権を握らせない
相手に話させる時にはできるだけ話の腰を折らず、それでいて相手に主導権を握らせないことも大事です。
こちら側がどうしても伝えたい内容を伝える際には、相手に話の腰を折らせないようにするためにあえて間をおかずに話をするようにします。
これまでは互いに会話のキャッチボールといった感じで間を取りながら話していたとしたら、間をおかずに話すとかなり長く話すことになると感じるでしょうが、ここで間をおいてしまうと相手に考える時間を与えてしまうことになったり、肝心なところをきちんと伝えられないうちに話の腰を折られてしまいかねません。
せっかく相手が話を聞いてくれていたのに、最後の最後で躓いてしまったということにならないためにも相手との話の間を読んで、ここというところで一気にセールストークを繰り広げるのがポイントです。
ただし、内容以前の問題として、まずは自分がどのように話しているかを自分自身で確認することが最優先と言えます。
スクリプトの中身を理解せよ
マニュアルとスクリプトの違いは?
獲得系テレフォンアポインターの仕事の内容は、スクリプトと呼ばれる商品やサービスの特徴をまとめたマニュアルにまとめられています。
マニュアルとスクリプトの違いは、スクリプトには台本や原稿、脚本に下書きといった意味があることから、自分自身でオリジナルのマニュアルを作りあげられることです。
そのためには、会社が用意した基本のスクリプトを熟読し、その中身を徹底的に理解することが不可欠となります。
キーマンとなるお客様がどのような質問をしてくるか分からないだけに、誰もが同じ受け答えが出来るマニュアルの中から必要となるスクリプトだけを読んだだけだった場合、答えに窮する事態が必ず出てきます。
尋ねたことに対してすぐさま答えが返ってこなかったときの人の反応は、たいていの場合は信用できないの一言に尽きるでしょう。
マニュアルを読み込んでいくと自分なりに疑問に思うところが出てくるかもしれず、先に確認を取ることができます。
特にこの点は重要と思える箇所はマニュアルの中では特に意味を持った部分となるため、スクリプトに変化します。
自分自身で疑問に思ったことを調べ、納得いく答えが見つかったならこれを書き込んでいくことによってテレフォンアポインターとしての自分だけの台本、つまりスクリプトが出来上がるというわけです。
スクリプトにバージョンアップさせよう!
自分自身がこれはどういうことなのだろうと感じて調べたことに、キーマンも同じ疑問を感じたとすれば、自分が納得した点を強調しながら話すことによって説得力のある話し方になります。
確信をもって話されることと推測で話されることでは説得力に大きな差が出てきますので、獲得につながるのがどちらになるかもおのずから決まってきます。
スクリプトの中身を徹底的に理解したとしても、中には想定外の質問をしてくるキーマンもいることでしょう。
その時は納得してもらえずに契約獲得には至らない可能性が高くなりますが、この質問によって調べるべきことが増え、スクリプトの中身をさらに更新させることが可能です。
こうしてどんどん内容の濃いスクリプトにバージョンアップさせていけば、どんな質問にも答えることができますし、頭の中に内容がしっかり入っていることで瞬時に対応することができます。
スクリプトの内容は話し言葉にはなっていませんので、その文言を使って話をすると違和感を覚えることもしばしばです。
そのため、読み込むにあたってはこの内容を話し言葉にして伝えるにはどうしたらよいかや、どんな表現にするとより理解してもらえるだろうかと考えながら読み進めていくことも大事です。
まずは、徹底的に読み込んで内容を理解したら、次の段階としてスクリプトを見ながら実際に話してみるとよいでしょう。
書かれた文章を相手に話して理解してもらうことのむずかしさがよく分かるはずですので、この練習を繰り返せばスクリプトの内容が頭の中にしっかり入っているだけでなく、それを分かってもらえるように話せることになります。
切り返し、アウト返しをマスターしよう!
次なるハードルとして、内容をしっかりと頭の中に叩き込んでそれを理解しやすい言葉に置き換えて話せるようになったとしても、人と人との会話はしばしば脱線するということです。
話が逸れてしまうと思いがけないところで、「やはりやめておきます」とか「考えてみます」といった流れになっていきますので、逸れてしまった場合に軌道修正させるためのポイントも押さえておく必要があります。
話が逸れた場合に元に戻すために、スクリプトには切り返し集、もしくはアウト返し集と呼ばれるもう一つのマニュアルが存在しますので、こちらも徹底的に読み込んで逸れた場合に対応できるよう切り返しの技も習得しておかなければなりません。
会話は常にいろいろな方向へ飛んでしまうものと考え、いかに軌道に戻すかもスクリプトの中身を理解するという要素に含まれるからです。
契約に結び付くにはスクリプトの内容を最初から最後までしっかりと相手に伝えきることが大前提ですので、いちいち見ながら話を進めていたのではどうにもなりません。
内容を空で言えるほどに記憶しつつ、さらには話が逸れた時点でそれまで話していたスクリプトの内容にまで瞬時に戻せると、最後まで話しきることが出来るでしょう。
折り返し集も含めて頭に入れ、それては折り返しで元に戻すという作業がスムーズにできるようになればなるほど、成果も上がってきます。
契約に繋がる明暗はスクリプトをどれだけ仕事で活用できるかだ!
話が逸れた際に気を付けるべきことは、とにかく早くスクリプトに戻そうと必死にならないことです。
元に戻すことは絶対条件なのですが、あまりにも強引に素早く戻すと話を元に戻したなと感じてしまわれるからです。
スクリプトの内容がしっかりと頭の中に入っていれば、どこで話が脱線したかさえ覚えておけば、間を取りながら自然な感じで会話を元に戻していけます。
いずれにしても、一朝一夕に身につくものではないので、とにかくまずは徹底的に中身を読んで理解しつつ折り返し集を含めて話し方を吟味するところから始め、失敗から学んだことを書き込んでオリジナルの台本を作りあげていく中でうまくなっていきます。
誰もが最初からうまくいくわけではありませんから、契約に結び付けられるか否かの大きなカギを握るスクリプトをどれだけ仕事で活用できるかが、明暗を分けるといっていいでしょう。
そもそも、スクリプトはさまざまなことを想定して作られていますので、これをしっかりと理解できれば後は話し方の練習を重ねるだけでうまくいくようになっています。
それがうまくいかないということは根本的に理解が足りないと言っても過言ではありませんので、これから獲得系のテレフォンアポインターの仕事を始めるという人から、始めたもののさっぱり獲得できずにどうしていいかわからず途方に暮れているという人まで、とにかくスクリプトをこれでもかと読み込んでいくことをおすすめします。
とりわけうまくいかずに悩んでいる人は読み込みが浅いケースが多く、改めてしっかり読んでみると答えに詰まっていた箇所がきちんと書かれていたことに気づくということが少なくありません。
テレフォンアポインターにとっては、まさにバイブルと言うべきものなのです。
この記事を書いた人
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コールセンターの現場の第一線で日々頑張るスタッフ達が価値ある「リアル」を伝えます。
貴社のご発展に是非、ご活用下さい!
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