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電話での問い合わせはなくならない
日に日に市場が拡大しているEC通販ですが、市場の拡大とともにサイトのシステムも利用しやすいものに改善されています。
それに加えて、利用者も徐々にEC通販での買い物に慣れつつあります。
こうした背景もあって、EC通販の利用時にわからないことがあっても利用者は自己解決するパターンが増えています。
また、仮にわからないことがあってもメールやチャットでの問い合わせが増えていて、特に買い物の際に誰かと話をするのが面倒だという人などは、電話でコールセンターまで問い合わせすることは少ないでしょう。
しかし、それでも電話での問い合わせがなくなることはありません。
特に商品の不具合や遅配といったクレームの場合、メールで文句を言うだけでは気が済まないという顧客は電話をしてくることが多々あります。
このクレーム対応こそがコールセンターがきついと言われている一番の理由でもあります。
クレームの割合が増えている
また、以前は電話で注文を受けたり、簡単な問い合わせに応えたりしていたのですが、先にも述べた通り簡単な問い合わせなどはほとんどの場合、顧客にて自己解決できるようになっているので、わざわざ電話にて問い合わせをしてきません。
つまり、コールセンターでの電話対応はクレームの割合がどんどん大きくなっているのです。
もちろん、オペレーターが電話での対応を誤って、何か問題が起きたのであればオペレーター自身もクレームを言われても仕方ないと納得できる部分もあるでしょう。
しかし、商品の不具合は会社の責任であってオペレーターの責任ではありません。
まして、遅配となると自分の会社ではなくて宅配業者の責任である場合も少なくありません。
もちろん、顧客にとってオペレーターは会社を代表する窓口なので、オペレーター自身に責任がないかどうかなんて関係ありませんし、上司からは「会社を代表して対応していることを忘れないように」と釘を刺されます。
それに宅配業者に遅配の責任があるからといって、顧客に対して「宅配業者に問い合わせをするように」と言うことはできません。
「会社を代表して対応している」のにそれ相応の権限はない
なお、オペレーターも人間ですから、できる限り顧客のトラブルは解決したいという気持ちは持っています。
特に入社したての頃は、まだまだ仕事に対する熱意もありますし、クレーム対応がどういうものかもよくわかっていないので、クレームに対して何とか顧客の役に立ちたいと思うものです。
ただ、日々クレーム対応をしていると徐々に、解決することのできないものが多いということに気がつきます。
商品に不具合があって交換を希望しているが、既に売り切れのため代品がどうしても用意できない、注文した商品が今日必ず必要と言われたがまだ商品が出荷さえされていないといったことが日常的に起こってしまうのです。
こうしたクレームに対して、できることは「申し訳ございません」と繰り返し謝るだけということを悟る日がやってきます。
この頃になると、入社したての頃のやる気もなくなり、ただただクレームの電話が終わることを待ちながら、機械的に謝り続けるようになります。
その上、中には自分自身に非があるにもかかわらず、延々と怒鳴り続けるような顧客もいます。
そして不当な値引きや賠償などを要求してくることもあります。
もちろん、オペレーターも値引きして納得してくれるのであれば値引きしたいところですが、自分の判断で値引きするような権限は与えられていませんし、クレームだからといって簡単に責任者対応に回すわけにもいかず、できる限り自分で
解決しなければいけません。
このように会社を代表して対応していることを忘れてはならないと上司に教育される一方で、それ相応の権限が与えられるわけではないことが少なくないのも、きついと感じるひとつの要因です。
この他にも取扱商品が多かったり、その種類が多岐にわたるようなEC通販の場合には商品に対する知識量が求められます。
また、日々変更や改善が加えられるサイトやシステムの変化にもついていかなければいけないので、中堅やベテランになっても、毎日のように覚えなければいけないことが出てきます。
正義感が強く真面目な人ほどストレスを感じやすい
EC通販のコールセンターがきつい理由はまだまだありますが、実際にコールセンターで働いてみて多くの人がダメージを受けるのが顧客からのセクハラです。
これはもはや、まったくもって業務とは関係がありません。
しかも、セクハラまがいどころかセクハラでしかない入電に対しても多くの場合、オペレーターは自ら電話を切る権限が与えられていないのです。
そのため、ひたすらセクハラを交わし続けつつ相手が電話を切るのを待たなければいけません。
ちなみに私は同期が10人ほどいましたが、正義感が強かったり、仕事に真面目に取り組もうとする姿勢を持っている人の方がこうしたストレスをきついと感じるようで、最後まで辞めなかったのは、どちらかというと鈍感な人ややる気のない人の方が長続きしていましたし、先輩や後輩を見ても図太い神経の持ち主が多かったです。
つまり、ECサイトのコールセンター業務はそれだけきつい仕事だということです。
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