DMPとは
DMPとは、自社サイトにやってきた顧客の行動や属性情報を、それぞれ別々に管理されているデータを一つにまとめて分析し、顧客との最適なコミュニケーションをする為のプラットフォームの事です。
今までウェブサイトや広告、メールマガジン等で行われてきたマーケティング手法としては、得た情報をそれぞれ別々に管理し、個別で成果をあげていくというのが一般的でした。
しかし、DMPが出てきた事で、各チャネルでおこなっていたものをまとめて管理する事で、一人ひとりの顧客に対してもっとも適切なコミュニケーションが可能になりました。
では具体的にどのような情報を一つにまとめる事が出来るのかというと、例えばあるウェブサイトで数ヶ月前に商品を購入した顧客で、それ以降サイトに訪問していない人に対して、ネット広告を出したり、メールマガジンを配信したりする事が可能です。
つまり、DMPでまとめて管理できるデータは、自社サイト上での顧客の行動情報や、会員登録を行う時に得る事が出来るデータ、実店舗のデータ等があります。
DMPには2種類ある
こうした複数のデータを管理し分析する事で、新たなマーケティングが出来るというのが大きな特徴です。
DMPには自社サイトのデータを活用するプライベート用と自社サイト以外のデータを活用するパブリック用の2種類あり、それぞれ特徴があります。
プライベート用は、自社サイトでの購買履歴や、サイト上での行動履歴、会員登録や商品発送時に得た情報や実店舗での購買履歴といった自社で集められるデータのみをマーケティングに利用するものです。
一方パブリック用は、第三者が提供するユーザーの年齢やサイトの閲覧情報、興味を持っているもの等をマーケティングに利用するものです。
自社の顧客が、他のサイトではどのような行動をとっているかを見る事が出来るので、同じようなユーザー属性を見つけて広告を配信するという利用方法が出来ます。
これらはそれぞれ強みや特性が違うので、自社の課題や実施していきたい事を考えながら、利用していく事が重要です。
具体的に利用した企業の例を見てみると、ある化粧品会社がプライベート用とパブリック用の両方を利用して、複数のブランドのユーザーデータを利用し、顧客が過去購入した商品に類似したブランドの広告を配信すれば、その商品も購入してくれるのではないかと考え配信した所、見事に購入につながるという事もありました。
DMPを企業が導入するメリット
DMPを企業が導入するメリットは顧客像が詳しく分かる事で、その人にあった適切なコミュニケーションが取れる事です。
例えば自社サイトのアクセス履歴や、配信している広告の情報、ウェブサイトや店舗から得る事が出来た顧客情報等色々なデータを蓄積して分析するので、自社が狙うターゲットのユーザー像をきちんと把握する事が出来ます。
普通、自社サイトで得たデータだけを分析しても、顧客が何のサイトからやってきたという事までしか分かりません。
しかし、パブリック用を利用する事で、自社で商品を購入してくれたユーザーが、どういった検索をしながら自社のサイトまでたどり着いたかが分かります。
また、自社サイト以外でどのようなワードで検索をしているかも分かるので、顧客の趣味嗜好や属性をより深く把握出来るというのも大きなメリットです。
他にも、こうして自社と自社以外のデータを上手く活用する事で、適切なターゲットを見つける事が出来、メッセージや広告を出す事が出来るというのも魅力の一つです。
では、どのような企業が積極的に導入すべきかというと、中長期的にユーザーとのコミュニケーションを最適化して、顧客をさらに増やしていきたい企業や、今いる顧客を自社に定着させて、より熱狂的なファンになってもらいたい企業は利用する事をお勧めします。
特に沢山の商品を扱っている会社やいろいろなサイトから自社にやってくる人が多い顧客は利用出来るデータも沢山あるので、利用すると良いです。
注意点
ただ、利用する時に注意しなければならない事もいくつかあります。まず利用する前に、どのようなマーケティング戦略をとっていくのかを考える必要があるという点です。
例えば、より効果的に商品を購入してくれる顧客に対して集中的に広告を配信したい場合は、広告配信システムと容易に連携する事が出来るという事が大切です。
あるいは自社サイトでコミュニケーションに課題があるのであれば、サイト内で実施出来るツールを選択しましょう。
このようにとる戦略によって必要な機能は異なるので、何も考えずにただ導入するというだけでは効果もそれほど期待出来ません。
また、料金体系も従量課金制や月額固定制等色々あるので、自社でやりたい事が、どのツールだと安く出来るのかを比較検討する事も重要です。
このようにDMPを利用する事で、今まで活用出来なかったデータを使えるようになり、その結果自社の顧客や見込み顧客に対して、より効果的で適切なコミュニケーションが取れるようになり、自社の商品をより多くの人に購入してもらえるようになるので、興味がある企業はぜひ積極的に利用すると良いです。
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